今週読んだ本の感想でも
今週は4冊。
- 占星術殺人事件 - 島田荘司
- 12の場所からたどる マリー・アントワネット 上
- ヴェルサイユ宮殿(写真集)
- 3色だけでセンスのいい色
これは今まで見てきたミステリーで最高峰のトリックだろう。トリックのネタを書きたくて仕方ないのだが、まだ読んでない方のために我慢しておく。
ただ、このトリックは別の作品を読んで既に知っている人もいるかもしれない。
かの有名な『金田一少年の事件簿』で使われたからだ。
File 02の『異人館村殺人事件』がそれだ。金田一少年の冒頭にもしっかりと『占星術殺人事件』のネタをパクっt……インスパイアしたよと書かれている。
事件は大きく分けて3つあり、3つ目がとんでもなくやばいのだが、1と2の事件だけでも十分に練られており1つの作品になるだろう。そこへとんでもトリックの3つ目の事件が加わるのだから、読者としてはたまったものではない。
難点としては、前半がかなりしんどい。説明書きと手記が多く、まるで何かの参考書を読んでいるような気分になる。ここを何とか切り抜けて、最高峰のトリックが待つ後半へと読み進んで欲しい。
あと、個人的に御手洗と竹越刑事のやり取りが好きだった。「背広を着たチンパンジー」あまりにも良い表現だった。
12の場所からたどる マリー・アントワネット 上
マリー・アントワネットにまつわる場所と連動してマリー・アントワネットについて知ることができる本。
その場所にまつわる小咄を知りもっと調べたくなり、ネットで詳しく調べ、知識となるって流れ。ボリュームとしては200ページちょっとで、文字がぎっしり詰まっているわけではないので、調べながら読んでも3〜5時間くらいあれば十分読めるだろう。短時間で軽くマリー・アントワネットについて知るには丁度いいかもしれない。
やはりというか、ヴェルサイユとトリアノンについては多く書かれていた。この流れで下巻も読みたいが、他に気になる本が出てきてしまったので、続きを読むのは暫くしてからになりそう。
気になったことをメモしておく。
- 幼少期のマリー・アントワネットとモーツァルトの出会い
- 衆人環視の中での食事など、マリー・アントワネットには耐えがたかった
- 身支度の様子なども公開された
- 金色の間(グラン・キャビネ) 黒と金の色調
- マリー・アントワネットと宮廷画家のヴィジェ=ルブランは同い年だった
- プティ・トリアノンについて
- ルイ15世と愛妾デュ・バリー夫人が過ごすための私的な領分だった
- バリー夫人よりも前のポンパドゥール夫人が建設すべきと背中を押した(完成前にポンパドゥール夫人は死去)
- ルイ16世がマリー・アントワネットにプレゼント
- ルイ16世はそこでは退屈し、妻の気まぐれに笑い、そして支払いをした
- マリー・アントワネットの取り巻きだけが出入りする場所となった
- ルブラン作『マリー・アントワネットと子供たち』について
- 空のゆりかごは絵画の制作中に亡くなったソフィー(享年11ヶ月)を暗示
- 王太子のルイ=ジョゼフは7歳半で死去
- マリー・アントワネットの離宮は、クリスチャン・ディオールの資金援助により修復された
空のゆりかごは以下で確認できる。
とにかく大きい。そしてお値段は何と6,600円也!
色の組み合わせや家具の配置などにセンスを感じる。
こういう感覚って時が経っても変わらないから好き。大きいサイズでヴェルサイユ宮殿を味わいたい人は是非とも見て欲しい一品。言葉では上手く言い表せないくらい感動する。
3色だけでセンスのいい色
とにかくハイセンスで、自分で何か広告などを作る機会があれば超参考にしたい本。
広告と言わずとも、部屋のインテリアなどを考える上でも参考になる。本屋で見かけたらぜひともパラパラとめくってみて欲しい。
3色の組み合わせとしては、赤系+青系+黄系みたいな色の3原色の組み合わせが多い気がした。
デザインの基本は色の3原色を組み合わせるってことなのかもしれない。つまり信号機ってことだね。
今週読んだ本はかなり当たりが多かった。『占星術殺人事件』はミステリー好きなら必読とも言える作品なのでお勧め。